プロジェクト成功秘話

─アドレスバー検索サービス開始の経緯を教えてください。

僕は、使いにくいものを使いやすくしていくというビジネスはある意味成功法則だと思っています。
だから、僕が注目しているサービスというのは、自分の親、子供でも誰でも簡単に使えるサービスなんですよ。 そういった中で3721を見つけたわけです。

僕の出身は元々エンジニアなのですが、技術はツールであると考えています。
結果がでないと意味がないと思います。複雑なものを勉強してマスターできることは自慢にはならないと思います。 逆に誰にでも使えるものを作ることが一番難しいんですよ。

例えば、電気とか、カメラとか、iPodとか今は誰でも使えるようなものがありますよね?昔も同じような機能を持った製品がありましたが、非常に使いにくく誰でも使えたわけじゃないんですね。 でも誰にでも簡単に使えるようになるとこういった製品は広がっていくんです。

だから、3721のサービスはマスコミの間では否定的でしたけど、やろうと思ったんですよ。


─どのように3721にコンタクトを取ったのですか

当時僕は、日本で中堅のSIで働いていましたので、日本からメールでコンタクトをとりました。


─スゴイですね。 普通に考えるとよく相手にしてもらえましたなと驚いてしまうのですが・・

中国国内では、3721は当時あまり良い評価はありませんでしたし、3721も20人くらいの会社でしたので、比較的コンタクトがとりやすかったのかもしれません。 その中で中国の外にある日本から応援というか、一緒にやりたいという仲間が現れるというのは3721にとっても良い話だったのだと思います。


─あまり良い評価でなかった3721のサービスが中国で普及したのは何故でしょうか? また良い評価を得られないサービスを何故日本で始めようと思ったのですか?

先ほども言いましたが、当時の中国では、「Yahoo! JAPANなどの検索エンジンもあるのに普及しないだろう」というのが大半の意見でした。 しかし僕はニーズがあるし、絶対に普及すると思っていました。

昔はインターネットというものが非常に使いにくかったわけで、利用しているユーザー層は限られていました。その後Windowsが出てきてインターネットが普及しました。つまり使いやすければユーザーが増えるということですね。これは、日本でも中国でも同じです。

普通の人にとってはwwwを入れなければいけなかったり、ドメインネームを英語で覚えなければいけなかったりと、非常に不便だったわけです。

中国で3721のサービスがスタートしたのが1999年でしたが、この辺りからインターネットユーザーが急激に増えつつありました。 このときインターネットを利用し始めた人達は、IT関係の技術者ではなく、一般のユーザーだったんです。会社員、学生、などですね。 こういう普通の人達にとっては、中国語をアドレスバーから簡単に検索できるサービス(3721)というのは非常に便利なんですね。

また、googleのユーザーは使わなくても、自分の親の世代だったら絶対使うという確信もありましたから、将来性はあると思っていました。 そして同じサービスは日本でも普及すると思い3721にコンタクトをしました。

僕は、ビジネス成功には、2つの形があると思っています。
1つ目は「流れに乗る」、2つ目は「新しい流れを作る。」 
3721は、サービス自体は新しい形でしたが、どちらかというと、インターネットの流れに上手く乗ったという形で普及していったのだと思います。


─では、日本にサービスを持ってきてからのお話をお聞きします。

2002年5月のサービススタートより1年間で様々な企業さんと提携をして非常にスピーディな展開をされていますが・・・どのようにこういった提携を可能にしていったのでしょうか?
1つはウチの提携チームが非常に優秀だったということですね。(笑)

実は、JWordのサービス前にネットで個人の名刺交換などのサービスをやっていた時期があり、いろいろな企業さんに以前から提案に行ったりしていましたので、担当者さんとも面識があったのです。その関係でJWordをスタートしたときから様々な企業さんと早い時期にパートナー関係を築くことができたのだと思います。

また、我々の提携パートナーは、いわばJWordの株主のようなものなのです。例えば一つPlug inとかを配ると、毎月お金が入るという仕組みを作っています。 コレを辞めてしまうとお金が入らないということになりますよね。そうすると、一時的な提携ではなく長期的なパートナー関係を築きたいと思うのが普通だと思います。こういった仕組みが上手くいき、今も良い関係を維持できているのだと思います。


─JWordのサービスはPCに初めからインストールされていますが・・・現在ほとんどのPCにインストールされている気がします・・・・・・・これってスゴイ数ですよね?

2002年5月にNECさんのパソコンにJWordサービスをインストールしてもらってから、現在まで3300万台にインストールしています。 いろいろなデータがあるのですが、日本国内の5000万台から7000万台あるPCのうち、その半分くらいはJWordのサービスを利用していただいています。 ただし、あまり良いことではないのですが、JWordが入っていることを気づいていない方が多いので、それが今後の課題かもしれませんね。


─現在までスムーズに成長されているように見えるのですが、企業の存続が危なくなるような時期はなかったのですか?

僕は元々アドレスバーからの検索サービスを行いたかったのですが、同じ時期にアメリカの会社でリアルネームズという会社が同じサービスを日本で電通さんと組んで行っていました。
リアルネームズはマイクロソフトと提携しておりIEからデフォルトなのですよ。そういった背景もあり、当初、我々は別のサービスからスタートしました。ネットカードという今で言うSNSに似ているサービスでした。しかし、当時のインターネットの状況では、このようなコミュニティサイトは時期が早すぎたのですね。売上が思うように上がりませんでした。

当時は小さな受託開発もやっていたのですが、それでは将来性がありません。しかも、当時銀行の残高には数百万円しかなく、あと1回全員に給料を払ったらキャッシュがなくなるという状況でした。 ここで会社を辞めるのか、それとも社員の給料を減給してこの場を乗り切るのか、という二つの選択のどちらかをとらなければいけない状態でした。 嬉しいことに社員全員が減給してもよいから一緒にやると言ってくれました。そこから半年間かけて営業、開発を行い2002年の5月にJWordサービスを開始したというわけです。


─今まで会社を経営する上で一番苦労した点を教えて下さい。

先ほどの、JWordのサービス開始前も大変でしたが、一番苦労したのは、人材の獲得ですね。設立当初は僕とあと3人で始めました。中国人の始めた会社ですので、なかなか人は来ませんでしたよ。なんとか知人や友人などから人を集めていた状態です。

あとはFind job!さんで人材を集めましたね。ウチは創業時からFind job!さんを利用しているんですよ。安いですし、人材からの応募もありますので、良いサービスだと思っています。

─Find job!さんは非常に良いサイトですから良い人材が獲得できるのも納得です。ウチもそう言ってもらえるように頑張ります。(笑)

会社データ

JWord_1.jpg

【会社名】
JWord株式会社

【設立】
設立:2000年8月16日

【資本金】
233,500千円
(資本準備金 9,563万円含む)

【従業員】
54名

【事業内容】
JWord(日本語キーワード)事業、テクノロジーライセンス事業

【URL】
http://www.jword.jp/


【求人情報】
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